展覧会

【展覧会感想】「生誕120年 棟方志巧展 メイキング・オブ・ムナカタ」東京国立近代美術館

展覧会ポスター

以前から両親が行きたいと話していて、私もそこに参加してみました。
良い思い出になり、展覧会自体も面白かったです!

展覧会情報

会期:2023年10月6日(金)12月3日(日)
会場:東京国立近代博物館
開館時間:午前10時〜午後5時(金・土曜日は午後8時まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし10月9日は開館)、10月10日(火)
観覧料:一般:1,800円 大学生:1,200円 高校生:700円

感想 / 知らなかったムナカタの世界観に魅了された!

展覧会構成 / 全4章

展覧会構成は以下の通りです。

プロローグ:出発地・青森
第1章:東京の青森人
第2章:暮らし・信仰・風土ー富山・福光
第3章:東京/青森の国際人 
    棟方志巧のデザイン
第4章:生き続けるムナカタ・イメージ

生誕120年という節目での大回顧展。
版画や絵画、装画といった多岐に渡る表現が余すところなく展示されていました。

以下はムナカタの拘りや思想が垣間見られると感じたので、展覧会ホームページより解説を引用しています。

用語ミニ解説

「板画(はんが)」

「板から生まれる、板による画」であり、「板の声を聞き、板の生命を彫り起こす」という強い思いから、棟方は、1942年に、自らの木版画を「板画」と表記すると宣言、独自の世界を切り開きました。

「倭画(やまとが)」

棟方は、筆で描く絵、いわゆる肉筆画を「倭画」と名付けました。”塗る“のではなく「筆をほんとうに使って“かく”こと」を信念とし、多くの傑作が生まれました。

「柵(さく)」

棟方によると、「柵」とは巡礼のお遍路さんが寺々に納めるお札のことで、一点一点の作品を生涯のお札として納めていく、その想いをこの字に込めています。

用語ミニ解説-棟方志巧展ホームページ

感想

ムナカタの表現の豊かさを知り感動したので、それが伝わるものを選んで載せてみます。

版画
《萬朶譜》1935年
本の装丁
『現代童話集』1934年7月

装画本も多く展示されていました。
どれも美しく、デザイナーとしても優秀であったことが伺えます。
会場にはもっと多くの本が集まっているのでぜひ見ていただきたいです。

絵画
《立山連峰を望む海洋風景》1950年頃
絵巻物
《法林經水焔巻》1945年(一部)

福光駅から当時の住まいまでの道のりを描いた絵巻。
文字に限らず、風景や人が描きこまれており、ムナカタがどのように土地を見ていたのかが伝わってきます。
カラフルで観ていて楽しく、想像しやすいのも好きなところ。

版画
《いろは板画柵(右隻)》1952年

いろはの文字をそれぞれ板画化した屏風。
文字の中や外の装飾文様が美しい作品です。

紙袋、包装紙
資料:勝烈庵、日の出屋製菓、亀井堂本家の手提げ袋や包装紙

ムナカタは頼まれれば気軽にこうしたデザインの仕事を引き受けたそうです。
全国に商品パッケージや包装紙が残っているとか。
それぞれ個性が出ていて、デザインもおしゃれで素敵です。

版画
《ホイットマン詩集抜粋の柵》1959年(7のみ1961年)
版画
《ニューヨーク近代美術館図》1967年

ムナカタは生涯で4度アメリカに渡っています。
招かれて各地で講演をしたり、個展も開いていたそうです。

版画
《歓喜自板像・第九としてのもの柵》1963年(1974年摺)

ムナカタが好んで聴いていたベートーヴェンの歓喜の歌、尊敬する人々や好きなモノに囲まれた、自板像。

安らいでいて喜びも感じられ、彼の人となりが伝わってきます。
こんなかんじ、幸せだろうなぁ。

まとめ

名前こそ知っていたけれど、その作品はあまり知りませんでした。
日本のみならず世界でも活躍していたムナカタの作品はどれも温かみが感じられ、そばにあってほしいと思えるような美しさがありました。

これほどの回顧展はなかなか観られるものではないので、ぜひこの機会に近代美術館を訪れてみてほしいです。

ちなみに近代美術館は盛況ではありましたが、並びすぎていてゆっくり観れないほどではありませんでした。
車椅子等の方でもしっかり観ることができそうです!

グッズも充実していました。
ステッカー、図録、ファイル、キーホルダー、トートバッグ、缶バッジ。
気に入った作品をグッズという形で持ち帰るのもいいですよね。




今回も読んでいただきありがとうございました。

この頃はインプットが物足りない感じです。
もっとたくさんの展覧会や映画に足を運びたい。

11月初めは半そでを着ていましたが、一気にここ数日で冷えるようになりました。
体調が変わりませんように。


終わり。

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